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フォート・バビロン [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

フォート・バビロン
Fort Babylon

■登場シリーズ
>> ラストクロニクル・テラ・フィルマ

■概要
 国際連合軍が誇る、最強の空中要塞。シリーズ「テラ・フィルマ」において破壊されるまでは、ケーニッヒ=ハーフォアラゲント国際連合総統の居城であった。
 衛星軌道弾道ミサイルを始めとする最強の兵装を備えており、遠く離れたコロニーに対しても攻撃が可能である。もちろん、地表に到達可能なミサイル兵装も備えている。
 国際連合軍が4つ保有するスカイキャッスル型空中要塞よりもかなり大型であり、内部には居住区画が存在する(基本的には兵員・クルー・その家族のための居住区画)。
 通常、フォート・バビロンを始めとする空中要塞は大気圏外に浮遊している。その軌道は、コロニー軌道よりも内側で、人工衛星が周回する軌道に極めて近い。

■着陸
 フォート・バビロンは、5416年に某山岳地帯に着陸した。接地するのは3年ぶりのことである。
 各地で「独立戦争」と題された紛争が勃発し、国連軍の精鋭・ヴァルキリー部隊は甚大な被害を受けた。そのためフォート・バビロンは成層圏まで降下し、対地援護爆撃と損傷部隊の回収を行わなければならなかった。傷ついた機体・兵員、双方の収容能力が最終的に限界に達し、フォート・バビロンは着陸して地上からの補給を受けざるを得ない状況に追い込まれた。

■ラストクロニクル本編における位置づけ
 テラ・フィルマで描かれている通り、ラストクロニクル本編においてフォート・バビロンは地表に着陸した状態で存在している。衛星軌道弾道ミサイルは大気圏外からのみ発射可能であるので(設備上の問題による)、フォート・バビロンは本編において何ら影響力を持つものではない。


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ゲスト [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

ゲスト
G.es.T. (Global Special/Security Troops)

■登場シリーズ
>> ラストクロニクル I~
>> ラストクロニクル・テラ・フィルマ(一部)

■概要
 ゲストは、国際連合軍に所属する特殊部隊であり、以下の五つの師団から構成される。
・第1師団「ミョルニル」 指揮官:マシェラ=R=ソウルハッカー
・第2師団「グラム」 指揮官:ティーガー=エルドテイル
・第3師団「バルムンク」 指揮官:ゲヴェーア=ドナシュラーク
・第4師団「ノートゥング」 指揮官:シルド=ライプガルデ
・第5師団「レーヴァテイン」 指揮官:マリア=アングライフェン

■結成の経緯
 ケーニッヒ=ハーフォアラゲントが総統となった後、クーデター警戒の為に編成された対クーデター特殊部隊「Shadows」が前身となっている。Shadowsの指揮官はマシェラ=R=ソウルハッカーであった。さらにShadowsの前身は、マシェラを中心とした数名からなる暗殺部隊である。ただし、それは対個人を目的としており凡そ大規模戦闘を想定したものではなかった。そこで、数百名規模の部隊として増強されて作られたのがShadowsである。
 Shadowsの主な任務は、世界各地に散らばる「抵抗勢力」の一掃であった。人員は国連軍から集められていたが、名簿は国連軍には載らず、完全にケーニッヒが独自に操る部隊として国連軍とは別行動を行っていた。敵は宗教系の武装組織から超富裕層の私設軍隊まで戦う相手も場所も様々で、最終的にはケーニッヒのやり方に疑問を感じ始めた軍部上層の直属部隊までもその標的となった。
 軍部から彼に楯突く者が一掃されると、Shadowsは正式に国連軍として名簿に復帰。その際に「G.es.T.」と改名、さらなる増強がなされた上で五つの師団に分けられ、軍部上層の直属部隊とされた。

■ゲストの任務
 ゲストの活躍の場は広い。反乱は世界各地で起こっていたが、世界中の全ての都市に国連軍が駐在部隊を配置できるはずも無かったので、無論国連軍が劣勢に立たされることもあった。そんな時に派遣されるのがスカイキャッスルからヴァルキリー部隊と共に舞い降りる、ゲストである。
 彼らには常に最新鋭の装備が与えられている。また、一般兵よりも十分な生活環境が与えられ、それが保証されているため、士気は非常に高く統制も執られている。彼らは選りすぐりの精鋭であり、綿密な作戦計画と十分な訓練・演習をベースに活動している為、その戦闘能力は駐在部隊のそれを遥かに凌駕している。


ダムド・フォール [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

ダムド・フォール
Damned Fall

A.D.5237に起こった、人類史上最大の人災。
それから200年が経とうとしている今も、4月3日という日が特別な日であることを知らない者はいない。

4月1日、第1コロニー「ユミル」は陸上との通信を絶った。
コロニーとの通信は国連軍の空中要塞スカイキャッスルが中継しているが、スカイキャッスルの通信システムは正常に稼動していることが確認された。
また、ユミルに存在する通信施設は1つではなく、それぞれが独立に稼動している通信施設が数十存在していたのだが、そのいずれとも通信が出来ない状態になってしまっていた。
事態を重く見た政府は、丁度ユミルに接近していた「ブーリ」からシャトルを出して直接人間を送り込もうと試みた。しかし、ユミルのポートは閉鎖状態になっており中に入ることは出来なくなっていた。
ユミルはまさに貝殻に閉じ篭もったようになってしまっていたのである。

4月2日早朝、ブーリから出てユミルを観察していたシャトルから、「貝のケツが燃えてやがる」という報告がスカイキャッスルにもたらされた。ユミルは推進力を最大レベルにして移動を始めていたのである。
その進行方向から、恐るべき事態がその後に起こるであろうことは誰しもが予想できた。即座に衛星軌道弾道ミサイルがユミルに打ち込まれたが、驚くべきことに隕石に対応する為の自己防衛装置は正常に稼動していたため、ユミルに対して大きなダメージを与えるには至らなかった。
午後、その軌道から予想される落下地点、大西洋沿岸の地域一帯に非常事態宣言が出され、即座に沿岸から退避するよう指示が出された。

全てのコロニーは、コロニーとして機能することが出来る幾つもの「子コロニー」が集合して出来ている。万が一の事態が発生し、いずれかの区画に深刻な異常を来たした場合でも、部分的に異常な子コロニーを切り離すという措置を取ることが可能になっているのである。
従って、全てのコロニーが連動して異常な行動を起こすと言うことは確率的に限りなくゼロに近い為、子コロニー達からの情報を紡ぎ、それらを制御するための「マザー」というコンピュータ、これに異常が発生したと考えるのが自然である。
地球上で活動範囲を広めつつあった、自らを「ネオ・ベガ」と称する義勇軍紛いのテロリスト集団がユミルに潜伏しているという可能性は以前から示唆されており、彼らがマザーを操作したのではないかという説が当初有力であった。

4月3日、ユミルは大西洋に巨大な穴を穿った。燃え盛り、幾つもの光り輝く破片と共に堕ちて行く姿は、魔王サタンがベルゼバブを率いてこの世界に舞い降りてきたかのようであった。
沿岸都市一帯を破壊しつくしたのは、津波である。マンハッタンの摩天楼も、自然が齎す圧力の前には全くの無力であった。世界の金融を制御する最大の都市はその機能を失い、世界中が大恐慌に陥った。
その後の事は想像に難くないであろう。

マザーには自己診断・自己修復プログラムが存在しており、異常が発生した場合はその過程で即座にコントロール・ルームに伝えられる仕組みになっている。マザーから発信された情報はブラック・ボックスに記録されるので、ネオ・ベガからは犯行声明は出されておらず、この事件への関与は否定していたが、ブラック・ボックスさえ回収されれば真相は明らかになると思われていた。
しかし、回収されたブラック・ボックスによると、「マザー」からコントロール・ルームに伝えられた情報の中に深刻な異常を示すものはなかった。さらに、後になってよく考えてみれば、コロニーの謎に包まれた部分の1つでもあるマザーに干渉出来る人間がテロリストの中にいるとは考えにくいのである。

結局のところ、真相は闇の中のままだ。


マリア=アングライフェン [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

マリア=アングライフェン
Maria ANGREIFEN

■登場シリーズ
>> ラストクロニクル V~
>> ラストクロニクル・テラ・フィルマ

■地位
 マリア=アングライフェンは国際連合軍大将であり、元技術研究部総責任者である。

■経歴と人物
 元々は、医科大学の研究機関に所属する優秀な研究者であったが、その研究業績が認められ、国際連合軍の技術研究部に招き入れられて技術士官となり、以後はC技術の応用研究に携わるようになった。
 そのうちC技術を施したA級犯罪者達で構成した自前の部隊で戦線に出、戦績を上げるようになると、すぐに彼女はケーニッヒ総統の目に留まって将官に特進。ケーニッヒ体制が確立して、彼を快く思わない軍部上層を排除するための人事大異動が行われると、その際に大将に昇進となって技術研究部の総責任者を任されたのである。
 だが一方で、総統に好意を寄せていた為、体の良い操り人形に出来るから抜擢されたのだと言う説もある。右腕と言われるマシェラを妬んでいたのは、軍部の誰しもが知っている話である。

■転落
 彼女は突然舞い込んできたゴースト・プログラムの軍事応用に力を入れるようになった。そして、自らのC部隊とゴーストで実弾演習を行うにまで至り、彼女の業績は上がる一方だったが、それはラン・アウェイと言う最悪な形での幕切れとなった。
 一切の責任を負わされた彼女は失脚したが、総統の左腕としての座を守る為に、自らにC技術を施し、総統の本物の操り人形となる道を選んだ。自分の全てを投げ捨てて軍部に飛び込み権利欲に塗れた彼女にはすでに頼れる者がおらず、そうする他なかったのである。


ラン・アウェイ [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

ラン・アウェイ
"Run Away"

この事件、コードネーム「ラン・アウェイ」は、表向きには武装勢力の反乱活動とされている。

ゴースト・プログラムが軍部に提供されると、それはまず基礎学習を受けた後に、宇宙戦闘機に搭載されて軍事訓練を受けた。当初予想されていたよりも遥かに上回る戦闘能力を発揮し、人間のそれを完全に凌駕しているという結果が得られた。
クーデター計画が噂され、緊張の高まる外地球域での反乱活動の抑止力とすべく更なる訓練と研究が行われたのだが、A.D.5416、高性能士官専用機ヴァリアントセイバーに搭載されたゴーストは、“自由を求めて”、暴走した。
ゴーストは、演習場に配備されていた待機部隊を全滅させ、周辺都市を破壊。陸海戦力のみならずスカイキャッスルからヴァルキリー部隊も投入されてゴーストの破壊が試みられた。
しかし、ゴーストはその凄まじい計算処理能力を以って、発射された弾丸の軌道を正確に計算し全て回避すると言う、人間には到底出来ない芸当をやって見せた。見えているのに触れることすら出来ない、それはまさに「幽霊」のようであった。

最終的にはG.es.T.までが出動する事態となり、総勢一万機にも及ぶ大兵力を投入してようやくゴーストは活動を停止した。
ただし、それは攻撃を受けて破壊されたわけではなく、酷使されたCPUが熱によってオーバーヒートするという「自壊」によるものであった。熱による計算処理速度の低下から危険を感じたゴーストが密林に身を隠し、そのまま動かなくなってしまっていたところを発見されたのである。

その後のゴーストについては一級機密とされ知る者はいないが、第3コロニー・ベストラに封印されているという噂もある。


ゴースト [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

ゴースト
"Ghost"

■登場シリーズ
>> ラストクロニクル IV

■概要
 ある研究機関が開発した人工知能プログラム。ヒトの脳における情報処理の仕組みを非常によく模倣して再現された人工知能である。
 簡単に言うと、1)教育により記憶を蓄積することが出来(学習)、2)蓄積した記憶同士の関連付けを行い(理解)、3)その記憶に基づいて自らが判断することが出来る(判断)、プログラムである。
 あたかも自己意識を持っているかのように振る舞うが、肉体を持たないことから「Ghost(幽霊)」と名付けられた。すでに意識を持っている物であるといっても良いのかもしれないが、これについては見解が分かれている。
 画期的な発明であり、軍事技術への応用が試みられたのだが、それはとてつもないカラミティ…「ラン・アウェイ」を引き起こす原因となった。

■ラストクロニクル本編における役割
 ラストクロニクル IV において、地球攻略後のラストボスとして登場した。
 登場は、地球攻略国家のVMRにマシェラ=R=ソウルハッカーから警告メッセージが記入された後、マップ左端(バルドル近傍)に突如出現するという形式であった。
 1ターン3回行動、機体数1にも関わらず最強装備を以ってしても太刀打ちできないほどの強大な攻撃力を持っていた。さらに、コロニー防衛隊を破壊するとそのコロニーを隕石落下に等しい状態にしてしまうという凶悪な特殊能力も持っていた。
 コロニーに隣接すると、そのコロニーに対して攻撃を続けるという侵攻アルゴリズムをもっていた。しかし、一定回数コロニーを攻撃すると自動的に攻撃を停止して移動を再開するというタチの悪いおまけつきで、反撃に出ようとしたところで行方を眩ますという厄介な相手だった。
 そのアルゴリズムが示すとおり、連続戦闘には弱く、最終的にはプレイヤーによって仕留められた。このラストボスは非常に評判が悪く、ラストクロニクル V 以降はお蔵入りとなった。


マシェラ=R=ソウルハッカー [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

マシェラ=ロデア=ソウルハッカー
Machera Rhodea SOULHACKER

■登場シリーズ
>> ラストクロニクル
>> ラストクロニクル・テラ・フィルマ

■地位
 マシェラ=ロデア=ソウルハッカー(マシェラ=R=ソウルハッカー)は国際連合軍大将であり、国際連合軍務長官である。

■経歴
 彼女は、並外れた判断力を持つ優れた指揮官である。総統の右腕と呼ばれる存在である。
 兵の信頼は厚いが、常に冷静沈着で声を出して笑う所を見た者がいない。佐官時代には上官たちから「Ma"s"chera(マスケラ、仮面の意)」などと揶揄されることもあった。しかし名実ともに軍部の最高権力者となって以降はそんな陰口を叩く者もいなくなった。
 ケーニッヒ=ハーフォアラゲントが中央議会に立候補する前から、彼女は彼と行動を共にしていた。ただし、当時の彼女の任務は諜報と暗殺が主であり、表の顔を担うケーニッヒとはまさに表裏一体だったのである。
 ケーニッヒが世界政治の実権を握ってから、マシェラ自身も軍務長官として表舞台に立つこととなった。以前から二人を良く知る者の間では関係が噂されていたが、表に出るなり誰が言いふらしたのか噂が軍内部に飛び火、さらに大衆紙に取り沙汰され、異常なほどこの噂は過熱したのだが、結局のところ真相を知る者は誰もいなかった。

■出生
 マシェラは名家であるソウルハッカーの姓を名乗るが、実際にソウルハッカー家の血を引いているわけではなく、子供の生まれなかった夫婦に迎えられた養子なのである。
 また、彼女自身の母親は実は「試験管」で、マスタージーン計画で生まれた17人目のBIVである。遺伝子操作の結果として、彼女は年を取るのが非常に遅い。生年月日は不詳だが、少なくとも50歳以上であるのにも関わらず、今だ20代前半の肉体を維持している。
 彼女のミドルネームは、家系等の一般的な慣習に従ってつけられたものではなく、研究者につけられたマスタージーン計画における名前である。ギリシャ文字で17番目である「Ρ(Rho)」と、老いにくいことを掛けて、長生きする植物「万年青(オモト)」を意味する「Rhodea」と名付けられた。ファーストネームは、養子として引き取られる際に新しい両親から貰い受けた名前である。


マスタージーン計画 [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

マスタージーン計画
Master Gene Project

マスタージーン計画は、遺伝子操作によって先天的に優れた人間を人為的に産み出すため、国際連合軍の支援の下に進められてきた計画である。

優れた兵士として、あるいは優れた次世代の指導者として英才教育を積ませ、心の拠り所を本能的に求める人類にとって、潰えつつある人類の未来を救う救世主たる存在が必要であると考える人間が軍部上層にはいた。
すでにゲノム研究・ポストゲノム研究は30世紀までに成熟していたが、実際のところあまりに複雑すぎる生命現象をまとめることは不可能であった。その後、ミクロなレベルでの生物学研究は飽和状態となって衰退し、それ以降日の目を浴びることなく細々と研究していた生物学者達がこぞってこのマスタージーン計画に参加したのである。
それによって計画は驚くべきスピードで進行したのだが、A.D.5374、マスタージーン計画は内部告発者によって露呈し、倫理違反として大スキャンダルとなり、計画は中止を余儀無くされた。

マスタージーン計画によって生まれた人間の母親は、試験管である。彼らはBIVと呼ばれている。BIVは十数人が誕生し生存していたが、奇形の者も何人かいた。
BIV達のその後については良く知られていないし、マスタージーン計画を通じてどのような点を強化した人間を作ろうとしていたかは明らかにされていない。
何より大衆の興味は、他人のことより自分の明日のことであった。数百年前であればとんでもない大事件になったはずのこの計画についても、露呈後数年で話題として取りざたされることはなくなってしまったのである。


C技術 [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

C技術
Tecnology of C

Cは、"Control"の頭文字である。倫理的観点から、正式名称は伏せられて呼ばれる。
人間の意思をコントロールする技術で、「マスタージーン計画」と並行して国際連合の支援の下、秘密裏に研究されてきた技術である。

C技術プロジェクトの初期段階においては、人間の脳にチップを埋め込み、電気刺激を与えることで肉体を機械的に制御する―いわゆるロボット化―が試みられたが、この方法で人間をコントロールすることは難しく、失敗に終わった。
一転して第二段階で行われたのが、人間の意思制御である。人間の「抗おうとする意思」を意図的に削ぎ、無気力的に全ての指令に疑いなく従うように意思を制御する、というのが骨子である。
人間の意識活動に関しては研究が進んでおり、すでに明らかになっている「高位の人間から叱責された時」の神経活動時に観測される信号パターンを、脳にチップを埋め込んで入力することでその状態を再現することが出来るようになった。
これをベースとし、操作者が扱いやすいように改良が加えられ、この技術は確立されてきた。
人間の判断力・状況処理能力をそのままにしたまま、情緒活動を無力化して「イエスマン」にさせてしまうのが現在のC技術である。従って、人間を完全にロボット化させてしまうわけではなく、人間がすでに持つ能力の範囲でコントロールすることになる。
電気信号を入力しない状態では、正常な精神活動を行うことが出来、「オン」「オフ」を切り替えられるのが大きな特徴である。
この技術によってコントロールされる人間は、単に C (controlled) と呼ばれる。C達は、それぞれが4桁の識別番号を持ち、「オン」時には「オフ」時の自分の名前を消し去って識別番号で呼称され、区別される。

副作用は2つある。
一つ目は、「オン」時における記憶が、「オフ」時に消えてしまうことである。「オン」時の人間は「オフ」時の記憶を持つが、「オフ」時には「オン」時のことを思い出すことは出来ない。
二つ目は、「ダウン」と呼ばれる症状である。コントロール中の人間が、突然何にも反応しなくなり、精神活動を停止させてしまうことである。肉体の生命活動は維持されているし、反射も起こる。脳が活動を停止したわけでもなく、精神だけがなくなってしまう症状である。
なぜ、これらのような症状が起こるのかはわかっていない。

C技術は、マスタージーン計画が内部告発により露呈した際、同時に知れ渡ってしまったが、その時にはすでに技術として確立されていた。現在は、志願者とテロリストなどの「不穏分子」にのみ施される技術であるとされる。


コロニー [ラストクロニクルシリーズ設定資料]

コロニー
Colony

コロニーは、地球の衛星軌道上を周回する殖民施設である。

20世紀より開発が進められてきた宇宙ステーションが、現在におけるコロニーのベースとなっており、宇宙空間居住施設の歴史は非常に古い。
大きな特徴としては、1)内部に地球上と同じ重力場が作用していること、2)完全ではないが十分な閉鎖生態系として成立していること、の二点が挙げられる。これらが満たされる居住施設でなければ、コロニーを名乗ることは出来ない。

コロニー内部の環境を保ち生命を維持する為には何がしかのエネルギーが必要となることは言うまでも無いことだが、基本的には太陽光・原子力・核融合などによって電気及び熱エネルギーを得ているとされる。
しかし、エネルギー源に関しては謎に包まれた部分が多く、コロニー開発計画に携わった一部の研究者しか詳細を知っている人間はいない。
逆を言うと、詳細を知る人間がほとんどいないということは、ブラックボックス化した点に関しては維持・整備に携わる人間がいないことを示している。
即ち、コロニーは自律制御機能を持っているのである。このことだけは確かに言えるだろう。

コロニーは閉鎖生態系として機能し自己産生・自己消費を行うことの出来る優れた居住施設であるが、大きな弱点を抱えている。
それは、地球のように、バリアの役割をする広大な大気圏を持たないことである。その割りに図体はでかく、その装甲は宇宙空間を飛び交う塵や岩の運動エネルギーに比べると薄い。
そこで、コロニーには飛来する物体を感知し、その運動を予測して回避したり、回避しきれない物体に関しては破壊したりする為の自己防衛機構が備わっている。

A.D.5125は人類にとって最も歴史的な年であった。
この年は、コロニー第1号機「ユミル」が本格的に稼動を開始した年である。もちろん初期段階においてはユミルに居住するのは開発機構の関係者だけであり、訪れることが出来るのは金額的にも一部の富裕層に限られていた。
だが、以降2号機・3号機の建造が完了して行くに連れて「コロニー旅行」「コロニー移住」の敷居は下がり、いよいよ宇宙時代の到来かと思われた矢先のA.D.5237に起こったのが、かの有名な「ダムド・フォール」である。

ユミルに次いで初期に建造されたのは「ブーリ」「ベストラ」「オーディン」などのコロニーである。これらは第2世代と呼ばれる。
そのうちブーリは深刻なシステムバグによって機能停止を余儀なくされ、A.D.5260までに居住民全員を退避させた後、衛星軌道から引き離された。
ベストラは研究用コロニーとして建造され、一般居住用コロニーとはさらに離れた軌道を周回している。だが、ダムド・フォール以降は国連による管理が怠られているので、内部の現状は不明である。
オーディンは一般居住用として最初から居住区画が大きく作られ、第2世代では唯一現在も正常に機能しているコロニーである。産生エネルギー量は稼動以来トップを守っている。
その後建造された「トール」「ロキ」などは第3世代と呼ばれ、農業地・商業地・工業地などの必要に応じて建造されてきた特化型コロニーは第4世代などとも呼ばれているが、この線引きについては明確でない。


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